高額療養費制度の自己負担限度額と年間上限

確認日 2026-10-25

  • 高額療養費制度は、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が上限額を超えた場合に、超えた額を支給する制度です。令和8年8月から、新たに年単位の上限額(年間上限)が設けられ、月ごとの上限額も見直されました。
  • 70歳未満で、年収約370万円~約770万円の区分の月単位の上限額は、85,800円+(医療費-286,000円)×1%で、多数回該当は44,400円、年単位の上限額は530,000円です(厚生労働省の表、令和8年8月~令和9年7月)。令和9年8月から、所得区分の細分化が予定されており、資料に金額の表があります。

制度の仕組み・令和8年8月からの見直し

家計に対する医療費の自己負担が過重なものとならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が上限額を超えた場合、その超えた額を支給する「高額療養費制度」(こうがくりょうようひせいど)があります。

厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」(2026年7月31日更新)

70歳未満・年収約370万円~約510万円の方であれば、医療費100万円の治療を受けた場合、自己負担は約9.3万円まで抑えられます。

(同じ出典)

直近12か月の間に高額療養費に該当した月が3か月以上ある場合は、4か月目以降は自己負担限度額が更に軽減される「多数回該当」という仕組みがあります。

(同じ出典)

令和8年7月までの制度では、月単位の上限額となっていますが、令和8年8月からは新たに年単位の上限額を設ける「年間上限」が設けられ、長期療養者などの負担が更に軽減されるケースもあります。

(同じ出典)

月ごとの自己負担額が積み上がっても、年間の上限額に達した後は、それ以上の医療費については、保険者から還付を受けることができます。(年間とは、8月から翌年7月までを指します。)

(同じ出典)

令和8年8月からは、低所得者の負担に配慮しつつ、一人当たり医療費の伸びに応じて月額負担上限額を見直す

(同じ出典)

令和9年8月からは、応能負担という観点に基づき、所得区分をよりきめ細かいものとするため、現在の限度額から著しく増加することがないよう配慮しつつ、所得区分の細分化を行う

(同じ出典)

70歳未満の自己負担限度額(令和8年8月〜令和9年7月)

厚生労働省の資料「患者負担割合及び高額療養費自己負担限度額(令和8年8月~令和9年7月)」の70歳未満の表です。負担割合は3割で、義務教育就学前の者については2割とされています(資料の注1)。

年収換算健保(標準報酬月額)国保(旧ただし書き所得)月単位の上限額多数回該当年単位の上限額
約1,160万円~83万円以上901万円超270,300円+(医療費-901,000円)×1%140,100円1,680,000円
約770万円~約1,160万円53万円~79万円600万円~901万円179,100円+(医療費-597,000円)×1%93,000円1,110,000円
約370万円~約770万円28万円~50万円210万円~600万円85,800円+(医療費-286,000円)×1%44,400円530,000円
~約370万円26万円以下210万円以下61,500円44,400円530,000円
住民税非課税(同左)(同左)36,900円24,600円290,000円

出典: 厚生労働省「高額療養費制度の見直しについて(令和8年8月診療分から)」(PDF)(4ページの表。確認日 2026-10-25)。多数回該当の金額は、資料では「<>」で示され、年収約370万円以下の2区分は同じ44,400円の欄にまたがっています。

70歳以上の自己負担限度額(令和8年8月〜令和9年7月)

同じ資料の70歳以上の表です(4ページ)。国保・後期の所得区分は課税所得で示されています。

年収換算健保(標準報酬月額)国保・後期(課税所得)負担割合上限額多数回該当年単位の上限額
約1,160万円~83万円以上690万円以上3割外来・月単位とも 270,300円+(医療費-901,000円)×1%140,100円1,680,000円
約770万円~約1,160万円53万円~79万円380万円以上3割外来・月単位とも 179,100円+(医療費-597,000円)×1%93,000円1,110,000円
約370万円~約770万円28万円~50万円145万円以上3割外来・月単位とも 85,800円+(医療費-286,000円)×1%44,400円530,000円
~約370万円26万円以下145万円未満70~74歳2割・75歳以上1割外来(個人ごと)22,000円(年間上限216,000円)/月単位 61,500円44,400円530,000円
住民税非課税(同左)(同左)70~74歳2割・75歳以上1割外来(個人ごと)11,000円(年間上限96,000円)/月単位 25,700円24,600円290,000円
住民税非課税(所得が一定以下)(同左)(同左)70~74歳2割・75歳以上1割外来(個人ごと)8,000円/月単位 15,700円-180,000円

出典: 厚生労働省「高額療養費制度の見直しについて(令和8年8月診療分から)」(PDF)(4ページの表。確認日 2026-10-25)。表の注(収入の合計額が520万円未満の場合の扱い、課税所得28万円以上などで2割になる場合)は、資料の注2〜注4を確認してください。

令和9年8月からの70歳未満の自己負担限度額(所得区分の細分化後)

同じ資料の「令和9年8月~」の表(5ページ)の70歳未満です。所得区分が細かくなり、月単位の上限額が区分ごとに示されています。

年収換算健保(標準報酬月額)国保(旧ただし書き所得)月単位の上限額多数回該当年単位の上限額
約1,650万円~127万円以上1,356万円超342,000円+(医療費-1,140,000円)×1%140,100円1,680,000円
約1,410万円~約1,650万円103万円~121万円1,110万円~1,356万円303,000円+(医療費-1,010,000円)×1%140,100円1,680,000円
約1,160万円~約1,410万円83万円~98万円901万円~1,110万円270,300円+(医療費-901,000円)×1%140,100円1,680,000円
約1,040万円~約1,160万円71万円~79万円809万円~901万円209,400円+(医療費-698,000円)×1%93,000円1,110,000円
約950万円~約1,040万円62万円~68万円679万円~809万円194,400円+(医療費-648,000円)×1%93,000円1,110,000円
約770万円~約950万円53万円~59万円600万円~679万円179,100円+(医療費-597,000円)×1%93,000円1,110,000円
約650万円~約770万円44万円~50万円410万円~600万円110,400円+(医療費-368,000円)×1%44,400円530,000円
約510万円~約650万円36万円~41万円313万円~410万円98,100円+(医療費-327,000円)×1%44,400円530,000円
約370万円~約510万円28万円~34万円210万円~313万円85,800円+(医療費-286,000円)×1%44,400円530,000円
約260万円~約370万円20万円~26万円127万円~210万円69,600円44,400円530,000円
約200万円~約260万円16万円~19万円86万円~127万円65,400円44,400円530,000円
~約200万円15万円以下86万円以下61,500円34,500円410,000円
住民税非課税(同左)(同左)36,900円24,600円290,000円

出典: 厚生労働省「高額療養費制度の見直しについて(令和8年8月診療分から)」(PDF)(5ページの表。確認日 2026-10-25)。令和9年8月以降の70歳以上の表は、このページでは載せていません。

合算の対象・申請・支給までの期間(協会けんぽの案内)

協会けんぽのよくあるご質問(協会けんぽ「高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)」よくあるご質問)の要点を、次の表に要約します(要約は当サイトの文です。協会けんぽに加入している人についての案内で、正確な文言と最新の内容は出典のページで確認してください)。

項目要約(協会けんぽの案内による)
対象にならないもの保険外の診療、食事代、差額ベッド代などは対象外。
合算の対象受診者別、医療機関別、入院・通院別に計算し、70歳未満は自己負担額が21,000円以上のものが対象(70歳以上は受診者別・入院通院別で全部の自己負担額)。対象を合算して、自己負担限度額を超えた部分が支給される。
申請の単位1か月ごとに1枚。高額療養費は暦月単位の医療費で決まる。入院が2か月にまたがるときは、診療月ごとに出す。
支給までの期間診療報酬明細書の確認が必要なため、診療月から3か月以上かかる。
多数回該当療養を受けた月以前の1年間(12か月)に、同一世帯(被保険者と被扶養者)で3か月以上支給を受けた場合、4か月目から自己負担限度額が軽減される。該当月は連続していなくてよい。
貸付制度高額療養費の支給見込額の8割相当額を無利子で貸し付ける制度がある。

協会けんぽ以外(健康保険組合、国民健康保険など)の運用や、付加給付の制度は、加入先で確認してください。

窓口での支払いを上限額までにする方法

この取扱いを受けるには、マイナ保険証をご利用いただくか、事前に「限度額適用認定証(認定証)」を入手していただく必要があります。

厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」(2026年7月31日更新)

このページで確認していないこと

個別の自己負担額や、どの所得区分に当たるかの判断は、このサイトではしません。

加入している健康保険組合、協会けんぽ、市区町村(国民健康保険・後期高齢者医療制度)に確認してください。

  • 令和9年8月からの70歳以上の表は、載せていません。
  • 付加給付(健康保険組合などが独自に上乗せする給付)と、「年収200万円未満」の区分の年間上限41万円と償還払いの扱いは、読んでいません。協会けんぽの案内は上の節にあり、他の保険者の運用は載せていません。
  • 医療費控除との関係は、医療費控除の手続きのページにあります。

よくある質問

高額療養費の年間上限とは何ですか。

厚生労働省の資料は、令和8年8月から新たに年単位の上限額を設けたとし、月ごとの自己負担額が積み上がっても、年間の上限額に達した後は、それ以上の医療費については保険者から還付を受けることができるとしています。年間は、8月から翌年7月までです。